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明晰夢を見る方法と夢の操り方
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これは、最高の根源的恐怖である悪夢を自ら誘発させるために、夢を操る方法をいろいろ研究していたころに自分なりに確立させた持論と手法です。 • あくまで自分なりの持論です • 医学的に正確でない可能性があります • 健康的な睡眠法ではありません • 試す場合は自己責任でお願いします 以上を前提にお読みください。
前提解釈
前提として、まず睡眠とは
①肉体の休止状態
②脳の休止状態
この二つがそろった状態が通常の睡眠だと捉えています。ここで解説するやり方では、②を阻害することで意識を保持したまま肉体だけ眠らせ、明晰夢を作り上げることを狙います。
第1章:明晰夢に至るまで
1.浅い眠りをつくる
まず、一度普通に寝ます。この時点で後述する浅い眠りに達することができたならそのまま明晰夢に入る方法を行ってもいいですが、まずぐっすり寝ておく方が明晰夢には入りやすいです。少しはちゃんと寝て脳の疲労をできるだけ取るためにも。
何時間でもいいですが、目が覚めたらどれだけ眠くても起き上がり、1時間ほど覚醒状態を挟みます。その間は自由に過ごして構いませんが、できるだけ眠くない状態に持っていくと良いでしょう。
1時間ほど経過したら、二度寝をします。仰向けになり目を瞑って、眠くないなりに眠ろうと努めてください。このとき頭の中でなにか好きなことを考えていてください。
うまいこと身体が脱力し睡眠が近くなってくると、何かについて考えていたはずなのにそれが何だったかがうまく思い出せない状態になります。これが理想的な状態、いわば脳の半覚醒状態です。
ここまでくると、肉体も脱力しているはずです。そのまま思考を手放せば眠れる状態、そこからが明晰夢に入る上で肝心です。
2.意識を保ったまま脳と肉体を眠らせる
うまく行っていれば、脳も肉体も眠る寸前です。思考もとびとびで記憶が曖昧な微睡みの状態。これを少しだけ覚醒状態に寄せます。
この状態のまま、今自分がどんな状態かを頭の中でセルフチェックし続けます。
いま何が聞こえているか、それは何の音か、どこから聞こえているか、それは現実的に鳴りうる音なのか。
目を閉じていて暗いのか、光や模様のようなものが見えているのか、あるいは景色が見えているのか、それらがどう変化しているのか。
何を考えていたか、思考が途切れていないか、何を考えていたのかを順序通り辿れるのか、意図しないなにかが混ざっていないか。
手足の重さ、位置、輪郭がどのように感じるか。
肉体と脳の感覚を研ぎ澄ませ、自分に起きている変化や状況をよく観察してください。ここで思考の手綱を離してしまうと、普通の睡眠になってしまうので常に自分の状態を把握し続け、自分を見失わないようにします。そうしていると、夢と現実が融けて混ざった、いわば「脳の半覚醒状態」に入ります。非現実的なものや自分のものではない感覚が混ざり込んで来るでしょうが、それも含めて観察を続けてください。
僕の場合、その状態になるとやがて轟音が聞こえてきます。工事現場のような音や、誰かの叫び声のような。そういった明確に非現実的な感覚が強くなると、肉体が鈍く重く、動かせないようになっていることに気づくはずです。目を開けて周囲を確認しても構いません。これがいわゆる「金縛り」、明晰夢の入り口です。
3.肉体の主導権を取り戻す
いま、あなたは金縛りに襲われています。肉体が動かせず声も出せない、耳障りな轟音が聞こえ、目を開けているなら何か異常なものが視えているかもしれません。しかし、恐れずに平静を保ってください。それはあなたに危害を加えることは絶対にないし、それを作り出しているのもあなたです。全てただの景色だと思って情報として処理してください。
これは、いわば前提の①を満たしつつ、②を半分だけ満たしているような状態です。脳は半端に眠り、意識が完全な睡眠を阻害し夢の中に片足だけ突っ込んでいる、これこそが理想的な状態であり、実質的に明晰夢の完成形です。最後にそこから肉体の主導権“だけ”を睡眠から奪取します。だけ、というのはあくまで肉体は眠らせたまま、脳が肉体を動かす感覚だけを奪い返すということです。方法はいろいろありますが、二つ紹介します。
A:慎重かつ強引に起き上がる
動こうとしても動かせない状態ではありますが、それは実際はベッドに強く押し付けられているような、ただの拘束状態に近い感覚です。そこから、ゆっくりと力を込めて、その拘束に抗ってください。手、足、上半身と一つずつ、体に巻き付いた糸をぶちぶちと断ち切っていく、あるいは自分を覆っている薄い膜を破るイメージで、少しずつ起き上がります。起き上がった後もしばらくベッドから引力を感じるかもしれませんが、その場を離れたあとには身体も軽くなり、拘束状態も解かれているはずです。
無理やり動く以上、本当に身体を動かしてしまい、肉体を目覚めさせてしまう可能性のある方法で、分かりやすくはありますが安定性に欠けます。
B:沈み込む
金縛りは事実上、明晰夢を見ていることとほぼ同じと言える状態です。動けないかもしれませんが、あなたはすでに、思い描くこと全てを行えるはずの状態にあります。
身体が動かない状態でもう一度目を瞑り、ゆっくりとベッドの奥底に、水底に沈んでいくかのように後頭部から肉体が沈み込んでいくことをイメージしてください。奥深くまで沈み、ゆらゆらと闇の中をたゆたい浮遊しているような感覚に至ることができれば、それまでの拘束感もなくなり、自由に動けるはずです。なにか新しい景色も見えているかもしれません。
肉体を無理やり動かさずイメージだけで明晰夢に移行するぶん、実際に肉体を動かし、目を覚ましてしまう恐れが少なく、慣れると安定する方法です。
第2章:注意点
第二章 注意点
夢の制御方法の前に、夢の中での注意点を解説します。
あなたがいるのは夢の中です。意識があるとはいえ、眠っている肉体の一部である脳も、常に眠ろうとしています。もしそんなふうに手綱を手放せば、あなたの思考と行動は暴走をはじめます。そこで、あなたはこれに常に抗い続ける必要があります。
夢は常にあなたを文脈に取り込もうとしてきます。夢の中の出来事によってナラティブを植え付け、あなたをただの夢の登場人物にしようとします。そこで焦って物語に盲従し主導権を失えば、せっかく保っていた意識、つまり自我を失い、普通の夢に戻ってしまいます。目の前で起きていることにその場しのぎの対処をしようとしないでください。夢で起きていることと感情に身を任せず、常に自分の意思で物事を行うことを徹底してください。
もし恐ろしい怪物があなたに向かって走ってきたとしても、逃げないでください。
誰かがあなたの意図しない何かをしようと持ちかけてきても、それに闇雲に従わないでください。
閉じ込められても、焦って脱出しようとしないでください。
どんな感情にも決して身を任せないでください。
そのように気づかぬうちに、文脈に取り込まれてしまわないために重要なのがメタ認知、そして僕が「リアリティチェック」と呼ぶ手法です。
メタ認知とは、自らの思考や目の前で起きていることの背景を、客観的な目線から認知することですが、これは夢においてとても重要です。これを怠って夢の非現実的さに疑問を持たないでいると、先述のように夢に取り込まれやすくなり、自覚的な行動を忘れ、いずれ普通の睡眠、普通の夢に陥ってしまいます。
目の前で起きていることが夢である、制御可能であると常に意識し客観性を保ち続けるために、見えるもの、起きていることが非現実的であることを確認し続ける必要があります。
例としては、本や看板です。
ふと見えたそれらに書いてある文字を読んだとします。普通はそこに書いてある意味を理解して終わりですが、夢の中では全てが曖昧。あなたが意味を理解したそれはよく見ると文字の形を成さない模様、意味だけが存在する形でしかないことがわかります。
「読めないのに理解できた=夢である」といったように、五感で知覚した全てを疑い現実と照らし合わせ、夢が夢であることを再認識し続けてください。
第3章:緊急脱出
第3章:緊急脱出
夢は、あなたが自覚しているかどうかに関わらず、あなたの心の最も深いところを映し出します。故に見えたり聞こえたりするもの、とくに恐ろしいものは、あなたの深層心理にある根源的な恐怖に直結しています。そんなものに曝されると、時には制御を忘れてしまうほどの恐怖を感じることもあるでしょう。
そんな時、可能な限り冷静になって力を抜いて目を瞑り、後頭部の下、頭蓋と首の接合部やうなじのあたりから、後ろななめ上の方向に、ふっと魂が出て行くイメージを想起してください。そうすると自然と目覚めることができるはずです。これが緊急脱出の一例で、僕が常用するやり方です。
必ずしもこの方法をとる必要はなく、やっているうちに何かしら目覚めるコツを掴むはずです。もしあなたが何かに対して恐ろしいと、逃げ出したいと感じたとき、そこが現実だと思えても、いちど試してみてください。緊急脱出を習慣づけることができれば、リアルな悪夢にうなされている時でも、そのやり方があなたを助けてくれるはずです。
第4章:制御
いよいよ夢の中で意識すべきことやいくつかの操作のやり方について解説します。夢を操る、と聞くと難しいことに聞こえるかもしれませんし、実際コツが要ります。しかし、操作の程度によっては簡単に操ることが可能です。大事なのは見出すこと、思い描くこと、そしてそれを疑わないことです。
ただしここは僕もまだ訓練中の段階であり、理論上可能だが方法を確立できていないものは、イメージのみ解説します。
1.空間移動
強引に起き上がったなら自宅、沈み込んだなら闇の中か抽象的なノイズで満ちたどこか、もしくはすでにどこか知っている場所にたどり着いているかもしれません。これから、テレポート的なアプローチによって好きな場所に移動する方法をお教えします。
例えば、海に行くとします。関係ない場所から歩いて行く、あるいは飛んでいくことは道中の緻密なイメージ構築が必要で困難です。なので発想の転換で、既にいるその場所から「海」を見出します。移動するのではなく環境の解釈を変えます。
部屋の中にある海のように、あるいは空のように青いものを間近で見る。砂浜のように白い壁紙を見つめる。海にありそうなものを見る。あるいはさざなみが聞こえることに気づく。実際にそこにあるかどうかではなく、“当然あるそれら”にただ気づいてください。
見ているそれが海にまつわる何かに見えるよう、連想ゲーム的に、見ているものを軸に世界の方を変化させます。青いものを見ているなら、少し後ろに下がればそれがいつの間にか大海原であったことに気づくかもしれませんし、青いものの下を見たらそれまで見ていたものが頭上に広がる大空であったことに気づくかもしれません。白い壁であれば気づけば砂浜を見つめていたことに気づくかもしれないし曇天を見つめていたかもしれない。あなたが海っぽいと感じるものが砂浜の上に落ちていたことに気づくかもしれない。さざなみが聞こえる方向を向いたら海にいたことに気づくかもしれませんし、もっと単純に言えばただ目を瞑って開いたら、既にそこが海かもしれません。
移動の手掛かりから連想されることで、複数の解釈ができるものに関しては、より詳細なイメージを思い描くことが重要です。例えば白い壁を見て砂浜にたどり着けるとは限らず、曖昧なイメージの影響で雪山にたどり着くかもしれないし、雲の中に投げ出されるかもしれません。あるいは真っ白な部屋の中に出るかもしれません。質感や五感の全てを想像し、解釈の幅を狭めることがコツです。
結論として大事なのは見出すこと、見ているものの認識をすり替えることです。見ているものは全て曖昧で可変的なものであるということ、見方を変えればそのようになるということを意識してください。
2.飛行
夢の中でしかできないこととして、すぐ思いつくのは空を飛ぶことでしょう。これのやり方を解説します。
といっても複雑なことではなく、まずは全身の力を抜いて、身体が持ち上がることをイメージしてください。明晰夢に入る時にBのやり方を行ったのなら、その時の沈下の逆を行うイメージです。
うまくいかないのであれば、それはあなたが物理法則というリアルに引っ張られてしまっているのかもしれません。浮けないのではなく、無意識のうちに浮かないことを選択してしまっている状態です。
浮くとはどういう感覚か、プールや海で浮く時を思い出してもいいですし、非現実的な空中浮遊はどんな感じだろう、そう考えてみるだけでもいいです。大事なのは、イメージできたなら当然そうなるということを、信じがたくても受け入れることです。
浮かび上がることに成功したなら、今度は進みましょう。これもただ前に進んでいるということを想像し疑わないだけでよいのですが、イメージがしやすいようスーパーマンやウルトラマンのように手を突き出す、離陸のときに蹴伸びをしてその推進力を感じる、など前進していることを信じるに足る動作を行うと飛行のイメージを掴みやすいです。後方移動では仰け反ったり、左右への移動では頭を傾けるなどをするとよいでしょう。
3.物体召喚
今度は見えている場所に好きなものを出現させる方法です。
召喚させたいもののシルエットと、そしてそれが現れる場所に既にあるというイメージを思い描きます。最初は実体のないモヤのような曖昧なものが見えるだけかもしれませんが、それがそこにある、ということを強く意識します。何を召喚したいのかがハッキリしていれば、ディティールは自ずと浮かび上がってきますし、もともと形を変え続ける曖昧なものなので、細部まで厳密に作り上げる必要もありません。イメージでいうと召喚、というよりは仮定する、あるいは前提とするといった方が近いかもしれません。同じような原理で、あなたが夢の中で怪我をして肉体が欠損したとしても、そこにある前提でいれば、その部位を再び生成することができるはずです。
4.人物召喚
人物召喚そのものは、3で解説した物体召喚と同じ要領ですが、喋らせたり動かすにはコツが要ります。僕もいまだに再現性のあるやり方を確立できていない分野です。
その人物が喋る、というよりはあなたが発言してほしいことをその人の声で念じ、それが実際にそう喋っていると聞こえたことにする、というほうがイメージとして近いかもしれません。あなたがその人とやりたいことを当然やってくれる、行きたい場所に当然同行してくれるという前提で行動することで相手の行動を制御することもできますが、このとき、現実でその人ならどうするだろう、ということを思い出しすぎないこと、あなたの意図しないことを発言したり行動した場合は無視してなかったことにし、改めてあなたのさせたかったことをさせるとよいでしょう。
5.やり直し
時には制御を誤って予期しない出来事を起こしてしまったり、夢のナラティブに取り込まれそうになることもあると思います。事後対応で軌道修正することも可能でしょうがあなたがいるのは夢の中。物理だけでなく、時間すら思いのまま、そもそもそれを「無かったこと」にしてしまえばよいのです。イメージとしては動画を一時停止する、あるいは10秒前にダブルタップで戻す、といった感じです。
例えば誰かと会話をしていて、望まない展開になったとします。そうなれば自分と相手の会話を一度ストップし、お互いに沈黙し、やり直したいところから会話をもう一度始め直すだけで良いのです。相手は誰であろうとあなたの想像の産物であり、自我はありませんので違和感も抱かずそれを記憶することもありません。あなたがそれを無かったこととすれば、相手の中でも当然、なかったことになっています。
会話ではなく出来事や行動であろうと、一度立ち止まって我に帰り、自分のいる時点を再定義することで、あなたがやり直したい場面に戻ってくることも容易です。どう戻すかではなく、既に戻っているのだということを強く意識してください。
第5章:終わりに
これらの明晰夢に入る方法や夢を制御する方法を会得することで、もし金縛りに襲われたり悪夢を見たとしても恐怖を緩和したり、むしろ我が物として制御し、望むものに作り変えることによって、夢をひとつの現象として解釈できるようになり、怯えずに済みます。もしそれが難しくても、夢はあなたの敵ではなく、あなたを恐れさせているのはあなた自身であるのだと理解することで、安心に繋げることができます。何より、世界を捻じ曲げる感覚は非常に楽しく面白いものなので、夢が夢だと気づけたときには、これらを思い出して程々に楽しんでみてください。
参考
AIがマイクラの映像を生成しプレイできるというサイトです。
夢の視覚的特徴、および空間移動の原理に非常に近い挙動をするので、参考になるはずです。
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